shapieron

米国株トレードを中心に普通の人が資産形成をする方法を紹介します。カイエンと青山の土地購入を目指しています。

デュアルモメンタム投資ーインデックス投資を超える聖杯!?!?!?

なかなかトレード成績が上がらず、投資に割ける時間が減りつつある状況です。

そんな中、先週はいつもの逆神ガートマンの強気発言とイケハヤ砲VTI推しというまさかのダブルパンチによって米国市場は大きく下落しました。

アフィリエイターは現代の靴磨き少年なのでしょう。彼らがコバエのように寄ってくるのはそれに伴うアフィリエイト案件が増えているからであり、相場が天井に達しつつあることを示しています。

 

いきなり話が逸れました。

新たな手法の参考になればと思い、ゲイリー・アントナッチ『ウォール街のモメンタムウォーカー』を読みました。

紹介されていたデュアルモメンタム投資はなんとインデックス投資をアウトパフォームする可能性があるとのこと。

ということで、本日はデュアルモメンタム投資をご紹介し、簡単なバックテストを実施して有効性を検証しました。

 

 

1.モメンタム(Momentum)

モメンタムを直訳すると「運動量」や「勢い」。相場では株価の勢いや方向性に言及する際に使います。

相場に数多くあるアノマリーにモメンタムに関するものがあります。

「モメンタムは常にアウトパフォームする」

勢いのある株は、指数をアウトパフォームする傾向にあります。

確かに私個人の感覚としても、上る株はさらに上がり、下がる株はさらに下がります。一度株価の方向性に慣性がつくとそれに沿って動きます。

私が大好きな成長株投資や移動平均を使ったトレードもモメンタムによって機能しているところが大きいです。

高PERがどんどん株価を上げ、割安株が万年割安株で放置されているのもこれが原因でしょう。

 

2.GEM(グローバル・エクイティ・モメンタム)

著者はそのモメンタムをトレードに取り入れました。大きなドローダウンを避けつつ上昇トレンドに乗り、安定して指数をアウトパフォームする投資手法、それがGEM(グローバル・エクイティ・モメンタム)です。

特徴は下記の通り

・大きなドローダウンを避けてリスクをコントロールする

・ルールを設けることで感情やバイアスとは無縁の投資行動をとる

GEMはこのフローチャートに沿って月に一度ポートフォリオをリバランスするだけの、誰にでもできる簡単なお仕事。

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ゲイリー・アントナッチ(2015) ウォール街のモメンタムウォーカー パンローリング株式会社



 S&P500とAWCI非米国株とTビルのうち過去12ヶ月で最も良いリターンのものを保有する、ということです。

ほとんど手間がかからずにインデックス気絶投資法並みのリターンが得られるのは大変魅力的ですね。

著者が検証した結果がこちら。

 

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ゲイリー・アントナッチ(2015) ウォール街のモメンタムウォーカー パンローリング株式会社


 

リターンもさることながら、特筆すべきは最大ドローダウン率。実際に22%も食らったらかなり強烈ですが、気絶投資に比べればだいぶメンタルに良いですね。下落に対するストレスに強い投資方法と言えます。

 

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ゲイリー・アントナッチ(2015) ウォール街のモメンタムウォーカー パンローリング株式会社



詳細な理由は書かれていませんでしたが、ルックバック期間は12ヶ月が良いとのこと。

現在GEMに利用するETFはこれらが良いでしょう。

米国株 ー $SPY S&P500のETF

非米国株 ー $VEU オールワールド(除く米国株)

アグリゲートボンド ー $AGG 米国の優良債券ETF

 

3.バックテスト1(SPY QQQ VWO)

気になるのは「現在の相場環境でも有効なのか?」という点です。

著者の推奨する投資対象とは異なりますが、SPY、QQQ、VWOを使ってバックテストを行いました。基本のS&P500、リーマン前には好成績を残したNASDAQ、新興国の雄VWO。これらを組み合わせて、5種類のポートフォリオを作成しました。

スタートの資産は$10,000。

期間は2007年から2018年。

ルックバックは3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月に分けています。

 

結果がこちら

※手数料、税金は考慮していません

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V!🐯

すごい…

ハイテク主導のNASDAQの上昇がすごかったので、QQQを入れるとパフォーマンスが圧倒的に上がります。

理由はわかりませんが、ルックバックは3M>12M>6Mの順にパフォーマンスが良くなっています。本書では12Mが最も良いと書いてあったのですが。

 

4.税金と手数料

ここまではいつだったかのタイ○ースのように興奮冷めやらなかった私ですが、あることを思い出すと夏場のタ○ガースのようにズンと失速してきました。

???「ボクたちを忘れないで…」

そう、我々投資家のパフォーマンスを大きく悪化させる手数料とキャピタルゲイン税はよ消えて)です。

ちょくちょく強調してはいましたけれど。

 

確定申告を考慮すると面倒だったので、「売却時に利益が出ていたら20%差っ引いて再投資」という条件で再度計算しました。

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案の定、悪化しました。赤塗りが指標以下だったものです。

ルックバック期間が短くなると売買回数が多くなるので、税による悪影響が大きくなってしまうようです。

やっぱり税金は大きいですね。キャピタルゲイン税がない国に移住する必要性を痛感します。

 

5.バックテスト2(回復相場)

では、リーマンショック後の回復相場に投資を始めた場合、デュアルモメンタム投資はどうのような結果となるのでしょうか。GEMで推奨されている銘柄を参考に下記の条件でGEMのバックテストを行いました。

(1)条件

①銘柄

米国株 ー $SPY S&P500のETF

非米国株 ー $VEU オールワールド(除く米国株)

アグリゲートボンド ー $AGG 米国の優良債券ETF

②ルックバック

12ヶ月

③期間

2009年から2018年まで

※手数料と税金は考慮していません

 

(2)結果

2018年現在の資産総額は、バンガード500インデックス($39,180)が GEM($23,197)を大きく上回る結果となりました。

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グラフにするとこのようになります。2009年のリーマンショック後の回復を十分に取れずに差をつけられ、そのまま2018年に惨敗しています。

GEMはTiming Portfolio(青線)です。

 

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(3)結果の考察

GEMは過去のモメンタムを後追いするので、回復相場の出だしはどうしても遅くなります。弱気相場が始まって大きく指数が下げると鉄壁の防御力を発揮しますが。

GEMがS&Pをアンダーパフォームするケースは下記の相場状況と考えます。

①方向性がよく見えないちゃぶつき相場

相対モメンタムの比較で頻繁に銘柄を変更することになり、誤った銘柄を保有した状態で相対モメンタムの実績が乖離が大きかった場合、パフォーマンスが悪化します。下記の表はGEMがモメンタムを見てアセットを切り替えたタイミングとそのパフォーマンスです。2009年10月から2010年5月がまさにそのケースでGEMは大きくアウトパフォームしています。

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②回復相場

上記のバックテストのように、全てが順調に上がって大きなドローダウンがない状況ですと、初動を取り逃がした差が響いてアウトパフォームします。これは本書でも言及されています。

 

6.まとめ

デュアルモメンタム投資の特徴をまとめます。

  • インデックス投資並みの手間でそれを超える可能性を持っている
  • ルックバック期間が短く売買回数が多いと手数料とキャピタルゲイン税でリターンが悪化する
  • リーマンショックやドットコムバブル崩壊などの大きなドローダウンする局面で大きく指標をアウトパフォームする
  • ドローダウンがないと指数をアンダーパフォームする
  • ドローダウンが少ないため、毛根に優しい

非常に魅力的な投資手法であると考えており、この手法に賭ける価値は十分にあるでしょう。

私も資産の一部でデュアルモメンタム投資を実施します。

 

一つ恐れているのが「モメンタムというアノマリーが通用しなくなったら?」ということです。相場には今までたくさんのアノマリーが生まれてきましたが、皆がそのアノマリーを採用することでほとんどが消えています。

モメンタムもそうならないとは限りません。

もちろん、トレーダーとしてなすべきことは、そのようなリスクを分析した上で恐怖を克服し、一歩踏み出してリターンを得ることです。

 

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↑全然関係ないけど、昨日作成したヘッダー画像候補。サイズの関係でブログに載せることができませんでしたが、お蔵入りもかわいそうですし皆さんに見ていただきたいのでここに掲載させていただきます。