shapieron

米国株トレードを中心に普通の人が資産形成をする方法を紹介します。カイエンと青山の土地購入を目指しています。

部署のエースが退職しました

先日、部署のエース(A君)から今月いっぱいで退職する旨を聞かされました。
ぶっちぎりの高学歴、甘いマスク、大変優秀な仕事ぶり、と弊社の中では一際異彩を放つ人で、いずれは役員までなるだろうと考えていた人も少なくなかったと思います。
しかしながら、A君が所属していた部署は本社の指示のもと決められたオペレーションを淡々とこなすところで、優秀なA君には役不足であったことは否めません。平均的な製造業と比べれば高い弊社の賃金ですが、A君の能力を知ればそれ以上の給与を出すところは多々あるでしょう。
また、本人も資格を取得したり、ずっとこの会社にいるつもりはないとも話していたので、遅かれ早かれやめるであろうと私も思っていました。
しかしながら、弊社のルールで決められている期限ギリギリでの報告であること、本社へ栄転する辞令が出ているタイミングの移動であることから、ちょっと驚きでした。

 

1. 賃金
弊社の賃金は一般的な製造業に比べれば良い部類に入ります。しかしながら、昨今は景気拡大と人不足によって、人材の獲得競争は非常に激しくなってきており、良い人材には良い賃金を出すという柔軟な姿勢の会社も増えてきています。
しかしながら弊社は「古き良き家族型経営企業」を体現しており、中途は取らずに新卒一括採用のみで人材を確保し、幹部候補になるまではみな同じペースで出世していきます。人事考課があり、多少は賃金に反映されますが、それも年収に換算すれば2、30万円くらいの違いしかありません。仕事のできない人にとっては素晴らしいシステムですが、仕事ができる人にとっては貢献が正当に評価されていると感じることはできないでしょう。
そんな中で今よりも賃金の高いオファーが来たら、その後の行動は想像にかたくありません。


2. 仕事の内容
A君の部署は本社から来ている指示とルーティンワークを早く正確に求められる部署でした。もちろん、それをしっかりと行うことは普通の人にできることではなく、高い能力が必要です。与えられたオペレーションをきちんと回すことは、その手順をしっかり押さえてミスなくできる人でなければ意外と難しいのです。

確かに「優秀な人であればその違いが生まれる業務」ですが、凡人を数多く配置すればできてしまう業務です。とにかく「A君に裁量権が全くない仕事」なのです。私も以前は同じ業務をしていたのですが、これが非常に耐え難いのです。
また、つぶしがきく業務ではないので、立ち止まって今後のキャリアを考えると、せいぜい弊社の本部へ回って指示を出す側になる、くらいしかイメージできないのでしょう。


3. 転勤
他の多くの日系企業と同じく、弊社にも転勤があります。
私はこの転勤制度は日本の労働環境における悪習の一つだと考えています。
転勤というカードを会社に握られいつ転勤があるかわからない状態は、自分の人生設計を会社にコントロールされているということです。住む場所、結婚のタイミング、友人関係、自宅の購入、これらの出来事は転勤の辞令一つでポンポン影響を受け、自分の人生への意思決定が侵害されているのです。

特に、製造業は最初の数年間は地方に配属させ、そのあとに都市の本社へ向かわせるという流れが一般的です。都市部の大学を卒業した若くて吸収力の高い時期で田舎の工場勤務させるというのはあまりにも酷です。

弊社の勤務先は基本的には都市部なので普通の製造業比べればマシですが、それでも転勤制度という人権侵害に近い行為には違いありません。
※私も入社5年で3回の転勤を経験させられました

 

A君とランチタイムにおしゃべりして、転職をした大きな理由としてこの三つをあげていました。賃金は幸いなことに転職で上がったけれど、特に上がらなくてもいいかなと思っていたとのことです。
転職がこの転勤のタイミングになったのは、目指していた資格を先日取れたこと、運よくそこそこの会社からオファーが来たからだそうです。

ここ数年、新入社員入社の社内報をみて「お、今年も景気いなぁ」というA君の姿を覚えています。
これは、「景気が良くなる→採用が増える→不況期には弊社にもくるようなレベルの高い学生が大企業へ行く→弊社の新入社員のレベルが下がる」ということです。社内報には新入社員の学歴も記載されているので、それが良くわかります。

景気が悪くなると退職者は減り、良くなると優秀な人間から辞めて行く、という当たり前の事実を再認識しました。なお、社会不適合者はいつだってすぐにやめます。

私も一度キャリアデザインを見直し、ちょっと動かそう、とA君を見て決意しました。